こんにちは、FP3級を独学中のナマケモノです。1歳の息子を育てながら、来月の試験合格を目指して日々勉強しています。…時にはサボりながら。

FP(ファイナンシャル・プランナー)とは「お金の専門家」のことだよ。FP3級に受験資格は必要ないから、誰でも受験できるよ。
勉強したことのアウトプットついでに、これからFP3級の勉強をする人に向けて記事を書きます。今日は「保険契約者保護機構」についてです。
こんな疑問がある人へ
- 「保険契約者保護機構」ってなに?
- 自分が加入している保険の保険会社が、破綻したらどうなるの?
- FP3級の試験ではどんな問題が出題されるの?
保険契約者保護機構とは?

保険契約者保護機構とは、「保険会社が破綻した場合に契約者を保護するための機構」のことです。国内で営業する全ての生命保険会社・損害保険会社に、加入が義務づけられています。
保険契約を他の保険会社に移転したり、資金援助をしてくれたりします。

ええ!私が加入してる保険の保険会社がつぶれちゃったよ!!この先の保険やお金はどうなるの!?って時に助けてくれるんだね。
「保険契約者保護機構」は補償内容の違いにより2つに分けられます。
- 生命保険契約者保護機構
- 損害保険契約者保護機構
①生命保険契約者保護機構
生命保険契約者保護機構とは、「生命保険会社が破綻した時に保護してくれる機構」のことです。破綻時点の責任準備金の90%まで補償されます。
②損害保険契約者保護機構
損害保険契約者保護機構とは、「損害保険会社が破綻した時に保護してくれる機構」のことです。保険金の80%~100%が補償されます。
注意!保険契約者保護機構の加入対象外は?

「少額短期保険業者」や「共済」は加入対象外なので注意が必要です。
保険契約者保護機構に加入していたら安全なのか?

保険会社保護機構に加入していても、安全ではありません。なぜなら100%の補償をしてくれる訳ではないからです。
補償金額が少ないと、「保険金額の減額」や「運用利率の見直し」がされる場合があります。保険会社の破綻による被害を受けないために、保険会社の経営状態を見極めましょう。
保険会社の経営状態を見極める指標の1つが「ソルベンシー・マージン比率」です。
ソルベンシー・マージン比率とは?
ソルベンシー・マージン比率とは、「通常予想できないリスクが発生した場合に、保険会社が対応できるかどうかを判断する指標」のことです。
ソルベンシー・マージン比率が高いほど安全性が高く、200%以上で「保険会社に十分な支払い能力がある」と判断されます。200%を下回ると、金融庁から早期に経営を回復するための措置がとられます。

過去に「ソルベンシー・マージン比率が200%を上回っていても破綻した会社」があるらしい…ソルベンシー・マージン比率はあくまでも判断基準の1つと考えよう。
保険契約者保護機構に関する過去問(FP3級)

2020年9月の学科試験から出題!
国内銀行の支店において加入した一時払終身保険は、生命保険契約者保護機構による補償の対象である。
〇か✕か?
→正解は〇です。
銀行窓口での窓口販売の責任は、保険会社が負います。銀行での窓口販売において、銀行は保険会社の代理店となるからです。
終身保険は生命保険のうちの1つです。主な生命保険のタイプには、次の3つがあります。
- 定期保険
- 終身保険
- 養老保険
国内の生命保険会社は「生命保険契約者保護機構」への加入が義務づけられています。
よって国内銀行の支店において加入した一時払終身保険(生命保険)は、生命保険契約者保護機構による補償の対象となります。

一時払いとは、保険料の払い込み方法の1つで「保険期間全体分の保険料を契約時にまとめて払い込む方法」のことをいうよ。
2019年1月の学科試験から出題!
国内銀行の窓口において加入した個人年金保険は、預金保険機構による保護の対象となるのではなく、生命保険契約者保護機構による補償の対象となる。
〇か✕か?
→正解は〇です。
先ほどの問題同様、国内銀行の窓口で加入した生命保険は「生命保険契約者保護機構」の補償対象となります。銀行での窓口販売において、銀行は保険会社の代理店となるからです。
よって国内銀行の窓口において加入した個人年金保険(生命保険)は、預金保険機構による保護の対象となるのではなく、生命保険契約者保護機構による補償の対象となります。
2014年1月の学科試験から出題!
生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構により、破綻時点の補償対象契約(高予定利率契約を除く)の責任準備金等の( )%まで補償される。
( )に入る言葉は?
→正解は90%です。
生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構により責任準備金の90%までが補償されます。
2020年1月の学科試験から出題!
保険業法で定められた保険会社の健全性を示す( )は、保険金等の支払余力がどの程度有するかを示す指標であり、この値が200%を下回った場合、監督当局による業務改善命令などの早期是正措置の対象となる。
( )に入る言葉は?
→正解は「ソルベンシー・マージン比率」です。
保険会社の支払い能力を示す指標が、ソルベンシー・マージン比率です。
ソルベンシー・マージン比率が200%以上あると、「保険会社に十分な支払い能力がある」と判断されます。200%を下回ると、金融庁から早期に経営を回復するための措置がとられます。
よって( )には「ソルベンシー・マージン比率」が入ります。

実際の試験では、「レバレッジ比率」「ソルベンシー・マージン比率」「自己資本比率」の3つの中から選ぶ形式で出題されたよ。記述式じゃないから安心してね。
最後に今日お話しした内容をまとめます。
- 国内の保険会社は、破綻した時のために「保険契約者保護機構」への加入が義務づけられている。
- 保険会社が破綻した場合は、「保険契約者保護機構」が保険契約を他の保険会社に移転したり、資金援助をしたりしてくれる。
- 「保険会社に十分な支払い能力があるかどうか」の指標の1つに、ソルベンシー・マージン比率がある。
参考文献:『’20-’21年版 みんなが欲しかった! FPの教科書3級』滝澤ななみ著,生命保険会社が破綻したら私の保険は? つぶれない保険会社を見分ける4つの項目 (msn.com)
以上!おしまい!
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